【これまでの要約】

1.COVID-19の被害状況とアジア稲作

・世界で610万人以上の死者、485百万人以上の感染者
・しかし、日本を含むアジア稲作国では1/10以下の死者と感染者

その原因はファクターX(?)と言われているが“X”とは何か?

武漢と酒に弱い遺伝子を持つ人の分布図

図 武漢と酒に弱い遺伝子を持つ人の分布図
考古学的研究によりアジア稲作国では疫病によりお酒の飲めない人が多くなった。

2.お酒によるウイルス対策の実践

筆者は、当初毎日日本酒を少量飲み続けたが胃腸の不調で日本酒の水割りに変えて飲み続けた。ウイルスの数とアルコールの数を計算したところアルコールは大過剰。アルコールを食事から摂取。これは和食であった。
日本、中国と韓国の食事にはアルコールを少量添加した料理が多く、COVID-19の感染とも相関していた。
筆者はファクターXがアルコールを微少量含む食事にあると確信した。


【まえがき】

前回のレポートでCOVID-19の感染者数・死者数とアルコールを飲めない人の割合とアルコールを含むおかずの割合が多変量解析により相関性が高くアルコールを飲めない人の割合やアルコールを含む食事が多い程感染者・死者数が少ないことが分かった。
現在の日本および世界でアルコールを微少量含む食事(WASHOKU)によりCOVID-19の感染が防止できると考えてWASHOKUを食べているのは筆者だけであろう。
無意識の内に和食を食べ、知らないうちにアルコールを摂取して日本では感染者・死亡者が欧米の約1/10になっている。計画的にWASHOKUを食べればもっと効果が高くなるとは考えられないだろうか。ここでは効果的なWASHOKUの摂取、新しいWASHOKUと日本の県別感染状況の分析を試みる。

【効果的なWASHOKUの摂取】


医学的なWASHOKUの効果が検討されていないので詳細に記述するのは難しい。1日3回の食事の全てをWASHOKUにするのも困難なケースもあるだろう。そこで最低限度のWASHOKUの摂取を考えてみた。

ケース1 最重要な状況での摂取:

1日に数回感染すると思われるような感染の拡大状況下では、毎食事ごとにWASHOKUの摂取が必要と思われるが、ウイルスを持った人との接触が少なければ1日に1回程度でも良さそうである。

ウイルス感染とアルコール摂取モデル-1
図 ウイルス感染とアルコール摂取モデル-1

ケース2 通常の状況:

特に感染など広まっていない状況下では3日~6日の夕食に摂取すれば良いだろうが、ウイルスのクラスター化を考えると週に2回程度摂取するのが良さそうである。

ウイルス感染とアルコール摂取モデル-2
図 ウイルス感染とアルコール摂取モデル-2

感染によって発病するまでの潜伏期間はデルタ株では5~6日、オミクロン株では3日と言われている。感染して人体の中で繁殖しウイルスはクラスター状になると思われ、後半ではアセトアルデヒドの効果は低くなると予想される。そのため、感染後発病までの潜伏期間の半分までのタイミングにアセトアルデヒドを発生させることが有効であると思われる。アルコールをウイルスの1万倍摂取しても全身に回るため、クラスターが生成している付近ではアセトアルデヒドの濃度は低くなり、クラスターのウイルスに勝てないと推測される。

【WASHOKUに加えるアルコールの量の推定】


ウイルスの増殖を抑えるためのアルコール量は今までの推定結果から図のようにまとめられる。

和風料理に含まれているアルコールの推定値

効果的なアルコール分子数は10¹⁷~10²¹と推定されるが医学的な検証により明確化できるであろう。日本酒一滴でも10²⁰のアルコール数になり微少量の添加でも効果が期待できる。ウイルスの数は10⁸程度であるが、必要量は最終的には医学的な検証によって決める必要がある。

【新しい和食(WASHOKU)】


家庭での食事で純粋な和食を食べる機会は少なく、洋風の食事が多くなっている。洋風で微少量の味醂や料理酒を加えた食事が必要になる。その方法を以下に列記してみる。

★肉を焼く、炒める料理
ステーキ:味付けにワインを使用する。我が家ではステーキを焼いた後、醤油と赤ワイン半々で味付けをしている。
焼肉:焼肉のたれに味醂を加える。
ハンバーグ:ハンバーグの具に味醂を加えて焼く。
★肉の入った煮物スープ
火を止めた後、味醂を大さじ1杯程度加える。基本は和食を参考にする。
★刺身
醤油に料理酒または日本酒を好みに合わせて数滴加える。
★サラダ
ドレッシングに味醂またはお酒やワインを数滴加える。
★飲み物
著者は長い間水割りの日本酒を飲だ。美味しさからすると日本酒は薄めずに飲むのが良いと思う。現在は乳酸菌飲料に日本酒を1~3ml程度加えて飲んでいる。ソフトドリンクとしてはカルピスなど、コップ一杯に日本酒一滴くらいで良いのではないだろうか。

いずれか一つの食事を取れば目的量のアルコールを摂取することが可能になる。また、子供たちの摂取量は大人の1/10程度にすべきだろう。
料理については専門の方から見ればもっと美味しくなる処方があると思う。効果が確認されれば新しいWASHOKUを是非提案して戴きたい。何故なら美味しくないと続かないと実感したからである。
但し、現段階ではまだ医学的な検証はされていないので理解できた人の個人の責任の範囲で実施していただきたい。決して他の人に強要しないようお願いしたい。

【医学的検証について】


検証方法については濃厚接触者、PCR陽性者、発病者を2グループ作り、一方のグループに微少量のアルコールが入った食事を、もう一方のグループには同じ食事でアルコールの入っていない食事を食べて貰い、毎日PCR検査をしてPCR検査で陰性になる日数、熱の下がり方、倦怠感のなどの結果を比較することで検証できるであろう。
その結果アルコールの効果は分かると思われる。
もちろん専門家によりもっと細かく検証することでこの方法の限界を知り、使い方や利用方法が明確になるであろう。

ウイルスの量と発症の関係

この方法で防疫方法が確立すれば医師に良し、患者に良し、世間良しの三方良しの治療方法となる。効果の確認と実施については大きな投資など必要ないので、是非検証できる立場におられる方には検討をお願いしたい。

【おわりに】


本連載を掲載するにあたりETIC代表の日比谷氏に謝意を示したい。お酒を飲めない筆者が毎日酒を飲んでいる異常な行動をまとめた文章に興味を示し、掲載を了解していただいた。

筆者自身としては掲載について躊躇があった。論理では正しいと思われるアルコールの効果だが医学的に確認されたものでは無く、「微少量のアルコールでウイルスが防げる」という荒唐無稽な考えだからであろう。

しかし、長年の多くの考古学者の推論、アジアの稲作地域の新型コロナウイルス感染者と死者が少なく、考古学の考えと一致していること、また、ウイルス対策として効果が認められれば人類にとって大きな寄与ができることから掲載を決断した。今回COVID-19で全世界が巻き込まれているが、アジアのお酒を飲めない人の分布を見ると、歴史的には何度も同様のウイルスに苦しめられてきた結果だと想像できる。COVID-19はかつてアジアの病気であったが、グローバル化によって世界に広まったため被害が大きくなったのであろう。COVID-19で対策を確立しないと次に同様のウイルスが発生すると同じ悲劇が生じる。

効果の確認と実施については難しいもではないであろう。是非検証できる立場におられる方には検討をお願いしたい。

これでこのシリーズは終わりとする。読んで戴いた方には感謝申しあげる。
なお、本稿は執筆者の個人的見解であり、筆者の所属する組織等の見解ではないことを再度申し添えたい。

一日も早く新型コロナから人類が解放されることを祈りつつ今回の考察を終えることといたしたい。

~完~

補足【参考5 日本の県別COVID-19感染状況】


毎日東京、大阪などの感染者の数が報告されている。これらのデータからCOVID-19の特徴、出口戦略の参考になる手懸りを見つけるために、県別のデータを調べてみた。

県別のデータを整理することで新たな対策のアイデアの手掛かりを期待して調べた。資料としてはNHKの資料で2022年1月2日までのデータを使用し、データの解析はJMPソフトを使用した。

項目としては患者数、死者数、人口、農業従事者*、人口密度*とマクドナルドの店舗数**を入れた。農業従事者は稲作との関連を見るために、マクドナルドの店舗数は非和食の代表として入れた。
(*の項目は2022年大分県民手帳4から5ページを、**はマクドナルドのホームページのデータを参考にした。)

表 COVID-19の都道府県別被害状況
COVID-19の都道府県別被害状況

感染者、死者ともに最大と最小は20倍以上差がある。マクドナルドの店舗数が感染者・死者と最も相関が高いのはなぜか?原因を究明することは難しいが今後の対策を立てるには必要である。

表 都道府県別被害の多変量解析による相関性係数
都道府県別被害の多変量解析による相関性係数

結果については相関性の高い0.9以上の項目を以下に示す。

感染者と相関性:死者、人口、人口密度とマクドナルドの店舗数
死者:人口とマクドナルドの店舗数
人口:感染者、死亡者とマクドナルドの店舗数
人口密度:感染者とマクドナルドの店舗数
マクドナルドの店舗数:感染者、死者、人口と人口密度
となった。

感染者・死者と人口・人口密度と相関があるのは人と人との接触により感染が増えるので当然の結果である。マクドナルドの店舗数を非和食の代表として和食に馴染みの薄い人たちを代表すると考えた。やはり和食はCOVID-19の予防に効果があるのだろうか。

各県の結果については考察する情報を持たないので考察は省略する。

図 農業従事者/人口と感染者

人口密度と感染者、死者と感染者と死者の関係をプロットすると大阪、兵庫と北海道が全国的なラインから外れている。

図 農業従事者/人口と死者/人口

農業従事者と感染者と人口当たりの死者を見ると農業従事者が多くなるほど感染者・死者ともに少なくなっている。これは単に人口密度が低いためか食事の違いによるものか現時点では判断する材料がないので結論づけることはできない。

死者について見ると北海道、沖縄と兵庫がラインから外れて多い。何が原因なのであろうか。

COVID-19に関する感染者や死者の数の報告が毎日ある。しかし、これらのデータについて考察した報告が少ない。第7波が起き始めているが今までの経験からどのように対策すべきか、反省すべき時がきている。その参考のために年初までの結果をまとめた。感染者は死者の数も最大と最小では10倍以上の差がある。しかし、個別の県に関するデータがないために考察できなかった。

もっと小さな町単位で解析する必要があるようだ。その中にきっとCOVID-19から抜け出す答えがあるように思われる。

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