要約: 2023 年 2 月 17 日、Zhejiang Petroleum & Chemical によって投資建設された舟山グリーン石油化学基地の 60kt/a SSBRプラントに原料が投入され、良好な品質の製品が連続生産された。 このプラントの安定した供給により、中国の高性能SSBRの自給率が高くなった。 SSBR 産業構造の変化は、次のように分析される。
Zhejiang Petroleum & Chemical の 生産によりSSBR生産能力は更に増加
SCI によると、2022 年の中国の SBR 生産能力は 1,790kt/a 。 ESBR の生産能力が全体の 82% を占め、SSBR 生産能力が約 18%となる。 2023 年、浙江石油化学の 60kt/a SSBR プラントがオンラインになったことでSSBR 業界の供給構造が変化した。 SSBR 生産能力は全体の 21% となり、ESBR 生産能力の割合は下がった。 浙江石油化学のSSBR供給が安定することで中国のSSBRの輸入依存度は引き続き低下すると思われる。
中国の SSBR が増加により中国の SSBR 輸入依存度は低下
GACC によると、SSBR HSコード40021915 と 40021916 の輸入量は 2018 年から 2022 年にかけて前年比で増加と減少を繰り返した。 PetroChina Dushanzi Petrochemical は2022年に 60kt/a のSSBR 生産能力を新たに追加し、その結果SSBR の生産能力は前年比で 33% 増加し、同社は中国のタイヤ産業に使用される SSBR の中国の主要サプライヤーの 1 つとなった。 生産量の増加と価格優位性により、中国の SSBR の自給能力は上昇した。
SSBR の成長率は ESBR よりも高いため、高性能な SSBR の自給率は引き続き上昇
SCI によると、中国の SBR 生産能力は 2025 年に 2,100kt/a に増加すると予想される。ESBR 生産能力は 50kt/a 増加し、SSBR 生産能力は 200kt/a に増加する。 その結果、ESBR の生産能力は SBR の総生産能力に占める割合が低くなり、約 72% になる。 一方SSBRの生産能力はより高い割合となり、約 28%となる。 グリーン タイヤと新エネルギー車用タイヤの開発により、投資家は SSBR プラントへ投資・建設に高い関心を持っている。 中国で予定されている新たに追加される SSBR プロジェクトが承認される可能性があり、機器の予約、設計、設置、調整、および運用と順次続くであろう。中国のSSBR供給は今後増加し、SBRの輸入依存はさらに低下するだろう。