SCIによると、2月28日から3月21日までの状況は、江蘇省と浙江省の市場で23％(38,240円/トン(2,000人民元))上昇し204,584円/トン(10,700人民元)、山東市場で22.7％(38,240円/トン(人民元2,000 / mt)上昇し206,496円/トン(10,800人民元)となった。

市場価格上昇の主な要因は、以下のように考えられる。

1.　国際原油価格が高値で推移。 3月21日の終値時点で、ブレント原油の価格は115.62 ドル/ bblであり、ナフサの価格も高値が続いた。そのためにブタジエンの製造コストが高くなり、エチレンプラントの主な製品の採算が悪化した。一部のクラッカーの稼働率が抑制され、ブタジエンの供給量は通常の期間と比較して削減された。さらに、ブタジエンの生産者に対して販売からの値下げ要求もなかった。供給の減少によりブタジエン価格は下がらなかった。

2.　3月に入りアジアのブタジエンプラントの定期修理シーズンとなった。また、中国製のブタジエンの一部が韓国に輸出され、一部の関係者は神経質になっている。低価格のブタジエン原料は市場にほとんど無かった。

3.　3月のゴム産業の稼働率は2月から上昇し、全体の需要は横ばいとなった。下流のゴム産業の堅調な需要によりブタジエン価格が上った。

短期的には、関係者は以下の要素に細心の注意を払う必要がある。

コスト：国際関係の影響により、国際原油価格は3月に急速に上昇した。また、短期的には国際原油価格は高止まりするため、コスト面からの高止まりとなる見込みは引き続き強い。

供給：継続的な高原油価格は、エチレンクラッカープラント製品の深刻な減少につながっている。関係者は、シノペック、ペトロチャイナ、および民間企業でのクラッカーの稼働率の変化に注意を払う必要がある。

需要：ブタジエン価格の上昇により、ゴム加工産業の利益は特に縮小した。合成ラテックスの価格は製造コストに近づいている。短期的には、関係者は下流のプラントの稼働率の変化に注目する必要がある。下流のユーザーが高いブタジエン価格を受け入れることができない場合、ブタジエン価格の上昇は抑制される。

全体として、短期的には、中国のブタジエン市場価格は高コストの中、高値で推移し続けると予測される。関係者は、ブタジエン関連業界の上流から下流までの需給チェーン全体価格動向に注目する必要がある。