中国EPDM市場のレビューと予測

(Sublime China Information 2021年5月19日ニュースより)

2021年の第1四半期には、EPDMの市場価格は、需要と供給の変化を受けて急速に上昇した。種々の要因の影響を受けて、EPDM市場の第2四半期は強気の模様である。

1.中国EPDMの稼働率

2021年の第1四半期には、供給の逼迫により、中国の国内EPDMの全体的な稼働率は上昇した。第1四半期の平均稼働率は約74.63%で、前年同期比27.31%増加した。これまで、生産中の企業のほとんどは、EPDM市場での商品の不足のため、高い稼働率を維持している。第2四半期には、一部の工場のシャットダウンとメンテナンスにより、全体的な稼働率は低下するであろう。

2.中国EPDM出荷

2021年の第1四半期は、中国の国内生産者は生産を維持し、全体的な稼働率は比較的高かった。その結果、全体の生産量は対前年で大幅に増加した。第1四半期の中国のEPDM出荷は約74ktで、前年比57.45%増加した。第2四半期には、製造設備のメンテナンスにより供給が厳しくなる。輸入品の供給は現状のままであり、EPDMの供給不足を満たしていない。第2四半期も供給はタイトなままだ。

3.中国EPDMの輸入

第1四半期に、中国は合計44.154ktのEPDMを輸入し、前年比0.64%減少した。米国からの輸入資源は大幅に減少したが、韓国、サウジアラビア、日本、特に韓国と日本からの輸入は増加した。平均輸入価格は月ごとに上昇し、前年対比で大幅に上昇した。メンテナンスの都合で全体的な供給は前年比でわずかに減少する可能性がある。

4.中国EPDM在庫

2021年の第1四半期に、在庫は昨年の同時期よりも少なくなった。一部の生産者が後のメンテナンスに備えて販売量を抑えたため、在庫は3月に増加した。中国の需要は対前年で大幅に回復し、EPDMの全体的な需要量は対前年で増加した。

全体として、2021年の第1四半期には、中国の国内EPDM市場は供給不足の状況にあり、それが全体的な価格上昇の主な理由だった。また、関連産業の需要の回復により、第1四半期のEPDM全体の価格は大幅に上昇した。第2四半期には、EPDMの価格はさらに上昇すると予想される。製造設備のメンテナンスにより、供給不足が悪化することもある。また、世界の他の地域の需要が回復し、全体的な供給不足を緩和することは困難だ。関連企業については、自動車産業の業績は弱まっているものの、他の関連産業の業績は順調である。これまでの状況から、EPDMの価格は第2四半期も上昇を続け、第2四半期の終わりに安定すると思われる。

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